子供の脳をぐんぐん伸ばす「育脳プログラム」とは?

お知らせ2017年06月20日

益子町では、町に暮らす子供たちの健やかな成長をサポートするため、「育脳プログラム」を作成しています。

育脳プログラムとは?

遊びや学びを通した取り組みにより、年齢に応じた効果的な脳へのアプローチの方法を示したものです。

具体的には、0~3歳では「本能を磨き心が伝わる脳」を、3~7歳では「勉強やスポーツが出来る脳の土台」を、7~10歳では「自ら学ぶ脳」を、10歳以降では「才能を発揮する脳」を育てることを意識したものです。

 

平成29年5月17日(水)には、育脳プログラム関連事業として育脳インストラクター中島みちる先生による講演会「子育て・孫育て・地域の子育て」が開催されました。

『育脳チラシ』の画像 

 

「子育て」は「健康」に効く!?

「子育て」は、「今の自分には関係ない」と感じていませんか。

人口構造が大きく変化している今、「子育て」は他人事ではなくなりました。「子育て」が私たちに与える影響力のお話と、育脳プログラムの内容を中島先生の講演からお伝えします。

 

 『育脳講演会』の画像

 

高齢者人口が著しく増加しているにも関わらず、子供の数はどんどん減少し、さらに働き手といわれる生産年齢人口も加速的に減少しています。

そのため、自治体では医療費・介護等への支出が大きくなり、将来を担う子供たちのために使える財源が限られてしまうことが、深刻な課題となっています。そのために地域のわたしたちができることは、健康で楽しく過ごし医療費等の削減を目指すことと言えます。

 

では、どのような生活が健康に良いかというと、人との「つながり」を作ることだということです。実は、「孤独」は喫煙よりも体に悪いといわれており、つながりによってストレスを解消し毎日楽しく過ごすことが健康への第一歩なのです。特に、生活スタイルや関心ごとが異なる子供とお年寄りなど異世代が交流することは、新鮮さもありそれぞれの立場や役割がわかりやすく、支えあう関係性が作りやすいことからも各々にとって好影響をもたらします。一人ひとりが「つながる脳」を鍛えて、地域全体で子供たちを見守っていけると良いですね。

 

「つながる脳」を鍛えるには、いつも笑顔を忘れずに、何事も「おもしろそう」と前向きに取り組むことや、異なる感性の人にも同調して「そういうこともあるよね」と受け入れることなどがポイントだということです。ネガティブな言葉はプラスに置き換えると、ポジティブな毎日を過ごしやすくなります。

このように、前向きで寛大な心が地域とつながりやすくなるポイントです。人付き合いが密である、田舎暮らしの私たちがすぐに実践できるアドバイスを頂くことができました。

 

脳を育てる「叱り方」と「誉め方」

次に、小さなお子さんの「育脳」について教えていただきました。

地域の子供やわが子に関わる時、誉め方や叱り方に苦労したことはありませんか?

脳の仕組みから見ると、誉められることは「心地よい」ですが、感情的に叱られると未熟な子供の脳は「パニック」となり真剣に聞くことができず、人の話を聞き流すようになったり、「次はがんばろう」といったやる気が芽生えづらくなったりしてしまうそうです。

叱ることは大切なことですが、子供たちの脳が拒絶するようなしかり方では効果がありません。感情に任せて怒鳴らずに、まず、子供を落ち着かせて、伝えたいことを一つだけ簡潔に伝えます。

また、子供の自己肯定感や考える力を育み、成長を促進させるためには「認める」ことが重要です。小さなことでも「できたところ」を認めてしっかり子供に伝え、「やったらできるんだ」という成功体験を積み重ねられるよう、「ないもの探しより、あるもの探し」の大きな愛情をもって見守りましょう。

 

 『育脳ミニ講座』の画像

 

今回の講演でお話しいただいたことは、間もなく完成する「育脳プログラム」にエッセンスとして盛り込まれますので、ご期待ください。

完成後は、乳幼児健診や家庭教育学級など子育てに関するさまざまな事業で活用していくだけでなく、ご家庭でも参考にしていただけるようにする予定です。